南麻布2-8-18に建設予定のマンションに関し11日夜、、この間の住民説明会で出た質問や要望に、生和コーポレーションがまとめて回答する説明会がありました。参加したイトーピアの住民ら、近隣関係住民は「ゼロ回答」と批判しました。
イトーピア麻布の南側開口部と、計画中のマンションの見合い対策ついて生和側は「北側バルコニーについては管理規約で出入りを制限する」と説明しました。
近隣住民である参加者からは「分譲したら、住民が管理組合を作り、管理規約の改正は管理組合で行うことができる」と、生和の説明はナンセンスであると指摘。生和側は「施主がそう言った」と述べるにとどまりました。
管理規約が、住居者の行動を縛ることはできないことは明らかで「このようなことを、文章にして、だますつもりなにか」との声も上がりました。
バルコニーにすれば、人が出たくなるのは当然であり、参加者はバルコニー自体をやめるように求めました。生和側は「施主がバルコニーと言っている」と答えを避けました。
その他、見合い対策について生和側は、曇りガラスを使ったりする案を提案しました。また、イトーピアの開口部がある北側に計54台の室外機を設置する計画を明らかにしました。参加者は「室外機は南側におくよう設計を変更してほしい」と要望しました。
「窓が開けられない。ベランダが使えないストレスをどのように考えるのか」という質問には、「ご迷惑をかけてしまうことについては、申しわけないと考えておりますが、具体的な対応については回答はできかねる」と回答しました。
日影・日照問題について「一日中、日照がない部屋もあるのではないか」との質問には、「本計画の建物が落とす影だけでは、1日中日照がない部屋はありません」と回答。
参加者から「実際に住んでいる人からすると、他の建物を勘案した場合、1日中日があたらない部屋があるのではないか」と確認すると、生和側は「それはあり得る」と述べました。「1日中日照がない部屋はない」との主張も、実は根拠がないことが分かりました。
計画中のマンションを、できるだけ南にずらしてほしい、との要求については「部屋の面積が小さくなる」と答えました。
参加者は「イトーピアの住民のことを考えずにつくった計画自体を見直してほしいと言っている」と釘を刺しました。
生和側は、騒音の電光掲示板は工事現場の南側に設置すると繰り返しました。参加者からはイトーピアの住民が見やすい方法にしてもらわなければ困る、と見直しを求めました。
解体工事の騒音も取り上げられました。鳥海ビルに住んでいる人は「古いビルなので、毎日震度3。物も落ちてくる。連絡しても打ち返しもない」と、生和の対応を批判しました。
土曜日に解体に使う重機の騒音が出たため、工事協定書に沿って、今後、土曜日には、解体工事は行わない、生和側は明言しました。
生和側は、施主である台湾の昌益が参加する、港区条例にそった説明会を、できるだけ早く開きたいとの考えを示しました。生和が説明会を急ぐのは、説明会の報告書提出が建築確認申請の前提になるためです。
一方、住民側は、生和側が、住民の懸念や要望を施主にきちんと伝え、その結果、計画が大幅に見直されることを求めており、いつになるかは、まだ不明です。